いつもお世話になっております。あっという間に衣替えそして梅雨入りし、もうすぐ7月ですね。夏休みシーズンが見えてきました。今回はオーソドックスではありますが、ご紹介していなかった【法人の保険】についてお話したいと思います。
事業にはさまざまなリスクが伴います。社長に万が一のことがあった場合の経営悪化による資金繰り難等。生命保険はこうした【リスクに備える】役割のほか、勇退時の【退職金原資】や緊急時の【資金確保等】の役割も期待できます。損金性があり、かつ解約返戻率の高い定期保険は、将来のリスクや資金不安に備えつつ、利益を減らし(繰り延べ)かつ簿外で資金を留保する効果が期待できます。
全額損金タイプの定期保険等もあり、解約返戻率の高い定期保険への加入により、【将来の資金手当と節税】という2つの効果を期待することができるものです。
【生命保険の有効利用のポイント】としては、
(1)まさかの時の保障に備えられる
(2)不測時の資金手当、退職金原資としての積立の役割
(3)利益を将来へ繰り延べ平準化させる効果
(4)決算時期に年払契約で検討することにより、さらに効果大も期待できます。
また、注意すべき点としては、
(1)保険の目的は本来【保障】です。過剰な節税目的での利用は、保険料負担による資金繰り圧迫、解約ロスなどのデメリットが懸念されます。
(2)利益を先送りしている性格もあり、解約のタイミングなど【保険のゴール設定】に失敗すると思わぬロスになります。
(3)目的に応じて、解約返戻率のピークをどこに持ってくるかも重要な検討課題です。
(4)解約ピーク時に【みなし退職】(法基本通達9-2-23)による退職金支給を提案する保険外交員がいますが、現実には経営実権を維持しているなど実質的に退職していないと判断された場合、退職金を否認される恐れがありますので注意が必要です。
いつものことですが、なるべく皆様方にも内容が伝わるようにと厳密な要件、表現、詳細な内容は敢えて避けております。そのため非常に厳密にいえば言葉足らずな部分も多々あり、“こういうことが出来る”ということをお伝えするのが趣旨ですので、実際にこの対策を実行する際は必ず当事務所までご相談下さい。