事務所通信

「法人決算の仕組み①」

今まで「ボキ講座」・「財務分析」という内容で簡単にお話してきました。説明不足なところもあったと思いますが、ご了承下さい。

もし、もっと詳しい内容を知りたいと思われる方は個別に申し出ていただければお話したいと思います。今回からは「法人決算の仕組み」という題材をもって3~4回に別けてお話していきたいと思います。

会社の経営者の方や経理の方など、疑問に思われたことはないでしょうか?一年間の経理を終え、算出された当期の利益がなぜ会社の所得とならないのかということです。

簡単に言いますと、利益は一年間の売上から仕入れや経費を差引いたもので、所得はその利益に調整を加えることで算出され、税額はこの所得に税率を掛けることにより算出されます。

もし、利益がそのまま所得となれば単純に当期利益に税率を掛けることで、その期の税額が算出されるはずです。しかし、先ほども申しましたとおり、会社の利益から法人税法特有の加算減算等という調整を加えることにより課税所得が算出される仕組みになっています。

会社の利益と課税所得は本来一致することが望ましいのですが、法人税法は課税の公平や社会・経済政策上の配慮から多くの規定(益金不算入、益金算入、損金不算入、損金算入など)を置いていますので、現実には両者は一致しません。

この調整が税額計算を難しくさせる原因です。次回は具体例を取り上げ、どういった調整があるのかをお話していきます。

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