前回に引き続き「掛け」についての仕訳ですが、今回は「掛け」で売上をした場合の仕訳を見ていきます。
物を売って売上が発生し、それを現金で受け取ったとします。仕訳は①のようになります。
では、それを「掛け」で売上をしたとします。その場合は②になります。
売上は、発生すれば「貸方」にきますのでそのままとなり、「借方」には現金の換わりに「つけ」、つまり「掛け」が金の換わりに「つけ」、つまり「掛け」がきますので「売掛金」となります。掛けでの売上は「売掛金」という勘定科目を使います。
その「売掛金」を回収した場合、現金が増えたのですから「借方」に現金、その原因である「売掛金」が貸方にきます。その仕訳が③です。
そして、②と③の仕訳の「売掛金」を前回のように相殺すると結局は①の仕訳になるのです。
このように、前回説明しました「買掛金」や今回の「売掛金」はその回収や支払が終われば消滅してしまう勘定科目なのです。
しかし、取引先が多い場合や記帳ミス・漏れ等があると、これらの「売掛金」や「買掛金」が合わなくなることはよくあります。決算のときに原因を突き止めていくのはもの凄い労力を要しますので、月毎に残高確認を行い、残高不一致が生じていれば、すぐに解消するようしましょう。
(借方)現 金10,000 (貸方)売上高10,000 ①
(借方)売掛金10,000 (貸方)売上高10,000 ②
(借方)現 金10,000 (貸方)売掛金10,000 ③