事務所通信

所得税Q&A 7

今回は、退職所得についてお話したいと思います。現時点におきまして、退職所得は以下の式によって算出されます。

(収入金額(源泉徴収される前の金額)-退職所得控除額)×1/2=退職所得の金額

また、退職所得控除額の計算は以下の表により算出さてます。

勤続年数(=A)  退職所得控除
20年以下   40万円×A(80万円に満たない場合は80万円)
20年超    800万円+70万円×(A-20年)

つまり、10年勤務した人に退職金500万円支払った場合、上記の式に当てはめますと50万円の退職所得がでるため税額が発生しますが、400万円以下の退職金の場合は退職所得がないため、税額が発生しないことになります。

また、20年を超えて退職された場合は相当額の退職所得の控除額がありますので、ほぼ税額が出ないということになります。(会社役員につきましても同様の扱いです。)では、死亡退職金の場合どうなるかについても少しご説明します。

死亡退職金は死亡した方に対して支給されたものなので、所得税は生じないこととなります。また、その支給を受けた相続人に対しての所得税も課税されませんが、相続税につきましては課税されることになります。したがいまして、相続人の方がこの退職金を相続財産に含めて計算する必要が生じますので、ご注意ください。

ただ税制改正の動向につきまして、この退職所得や相続税、その他の税目につきまして大きな見直しがされております(所得控除が少なくなるというものです)。つまり、今まで退職金や相続によって税額が生じなかった人に対しても税額が発生することが多々発生しますので、くれぐれもご注意ください。

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