事務所通信

経営のヒント(64)

こんにちは。お正月が過ぎ、節分が過ぎ、バレンタインが過ぎ、所得税確定申告の時期になってしまいました。これからの1カ月はいつも以上に中身の濃い時を過ごすことになるので素早く過ぎ去っていくことになると思います。今年になってから若干ですが景気が上向いてきたのかなと感じます。噂では東京圏ではオリンピック景気で名古屋辺りまで上昇傾向との事ですし、まんざらない話でもないなぁと思います。ただ待っていても上昇はないと思いますが・・・。今回のお話は先日来日したトマ・ピケティ氏というフランスの経済学者についてご紹介したいと思います。今、少し大きな書店に行けば彼の書籍『21世紀の資本』を中心にその解説書や、紹介の雑誌等が平積みにスペースをとっているのをご存知でしょうか?その著書は700ページを超える学術書にもかかわらず、世界十数か国で累計100万部を超え、昨年末発売の日本版でも13万部(H27.1月末)に達しているそうです。しかも値段は5,940円。読破できている方は少ないと思います。内容は資本主義社会の構造では富裕層は更に富み、一般層は経済成長率の域を超えないというもので、【r>g】という不等式で表しています。説明は複雑ではないのでご興味あれば解説本でもお読みください。そこで初めの話に戻りますが、日本は公的資本よりも民間資本で成り立っている。また、今まで金融政策に頼りすぎて失敗し、小出しの税務政策でもあまり成果がないといった現状をどうみるのか?理論には賛否両論ありますが、的を射てるような気もします。ブームにのるのも一案かと思いますが、もうしばらくはアベノミクスに期待したいと思います。

(出典:『日本人のためのピケティ入門』東洋経済新報社刊、『週刊 東洋経済1/31』東洋経済新聞社刊)

タイトルとURLをコピーしました