事務所通信

「財務分析」~その⑪~損益分岐点分析

今回は引き続き損益分岐点分析を見ていきます。

前回お話しましたように一度、損益分岐点を算出してみてください。方法としましては、直前の決算書を用意していただき、年間の売上高と経費を固定費と変動費に分解し、下記の算式に当てはめれば算出することができると思います。算出された金額が損益分岐点売上となります。

この算出された損益分岐点売上が前回お話しました「採算点」ということになり、この金額を上回れば利益が発生することになるので、売上高の目安になるのではと思います。

ただ、前提として申し上げましたように「固定費」と「変動費」の分解がしっかりと行なわれていないと信憑性に欠けてしまいますので、解らない場合や疑問点などございましたら巡回時にでもお尋ね下さい。

損益分岐点のお話をもう少し続けます。当然なのですが、この分岐点が低いほど利益が出てくるというのはお分かりになると思います。

下げる方法としましては、①固定費を下げる②変動費を下げる③売上単価を上げる等があります。これも経費を下げ、売上を伸ばすということは事業をされていれば当たり前のことなのですが、漠然としてではなくより具体的に把握していただければ経営に活かすことが出来ると思うのです。

損益分岐点を把握し、自社の売上・利益の目標を立て、それを実現するにはどの経費をどれくらい削減しなければならないか、また、売上単価を上げる場合もどのくらい必要か、どの程度なら上げることが可能かなどの戦略に活かすことができるのではと思いますので、ご参考にしていただければと思います。

損益分岐点 = 固定費×1/(1-変動費/売上高)

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