事務所通信

「財務分析」~その②~

今回から分析についてお話していきます。分析を行う上で重要となってくるのがまたしても、貸借対照表と損益計算書です。そこで、貸借対照表の見方を簡単にお話します。今までは、「資産」にはこんなものがあるということは言ってきましたが、その構造についてはほとんど触れていませんでした。大きく別けて「資産」「負債」「資本」です。左下図が貸借対照表の縮小図です。

ご覧のとおり「資産」=「負債」+「資本」という構図になっているのがわかると思います。

「資産の部」は現在保有するすべての資産の合計です。一方、「負債の部」は、会社の借入や支払うべき負債の合計額を示し、「資本の部」には最初の元手や、蓄積してきた会社の利益の合計を示しています。

つまり、「資産の部」に示されている資産がどのようにして調達されたのかが、「負債の部」と「資本の部」を見ればわかるという構造になっているのです。(この「資産の部」の合計は「総資本」、「負債の部」を「他人資本」、「資本の部」を「自己資本」とも呼びます。)

ここまでの話を踏まえて、分析の1つをご紹介します。下記に書いております「自己資本比率」という分析です。

下記の「総資本」と「自己資本」のところに数値を入れていただき比率を出すと言うものです。

「総資本(総資産)」のうち、自己資本(資本)がどれくらい占めているかを示すものです。

当然と言えば、当然なのですがこの比率は高いほうが良いとされています。高ければ、会社の資産を自社のお金で構成していることになるからです。

では、この自己資本比率がどれくらいならよいかと申しますと、一概には言えませんが、同規模・同業種の平均などと比較してみたりするのは良いと思います。この平均値などは当事務所に申して頂ければある程度の資料はお渡しできます。

また、新規に借入をするときなど銀行はもちろん、借りすぎになってないかの判断材料にもなりますので参考にしていただければと思います。

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