事務所通信

経営のヒント(106)

 こんにちは。連日の猛暑ですが体調変わらずお元気にお過ごしでしょうか。8月も後半になるとこの猛暑も落ち着くとのことですが、やれやれという気の緩みから体調を崩されることも多いと聞きますのでまだまだお気をつけください。以前にもお知らせした【事業承継税制の特例】について再度ご報告したいと思います。端的にまとめると、通常の事業承継税制と違い【この特例を利用することにより税負担がゼロになる】というものです。これは202712月までに非上場株式(自社分)を贈与もしくは相続で後継者に渡した際に適用できる時限措置です。以前よりあった事業承継税制と併存し、自社株を引き継いだ人はどちらかの制度を選択し利用することができます。この特例の特徴は従前の特例に比べて納税猶予の幅が大きいことにあります。対象株式は全株式で、その100%が猶予と拡大されています。また後継者の適用人数も最大3名とされ、従前は最大のネックとされていた【雇用維持要件】が緩和され、維持できなかった場合にも経営革新等支援機関による理由説明書を都道府県に提出すれば猶予が継続されることになっています。実質的にこの要件は撤廃されたといっていいようです。但し、従前にはなかった要件も設けられており、代表的なものが2023年までに提出しなければならない【特例承継計画】の作成です。自社株引き継ぎの対象となる後継者や承継までの見通しを文書にして、税理士等の支援機関のチェックを受けて、都道府県に提出してはじめて税優遇を受けることができるようになっています。ざっとまとめましたが、実際に進めるにはハードルはまだあるようにも感じますが、政府は毎年57千件の利用を見込んでいます。今後本格的に、様々な方面からお聞きになると思います。ご質問や、利用をお考えの際には担当者にお尋ねください。

(出典:税理士新聞第1600号 201885日号、財務省 国税庁各HP

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