事務所通信

確定申告④

前回は10種類に分類される所得の内、雑所得についてご説明をしました。今回はその内、一時所得についてご説明させて頂きます。

一時所得とは、営利を目的とせず、継続的な行為から生じないものであり、また労務や資産の譲渡の対価としての性質を有しないものをいいます。具体的には以下の内容となります。

①懸賞の賞金品、福引の当選金品(業務上のものを除く) 

②競馬の馬券の払戻金、競輪の車券の払戻金等 

③生命保険契約等に基づく一時金(業務上のものを除く)及び損害保険契約等に基づく満期返戻金

④法人から贈与により取得する金品(業務上のものを除く) 

⑤借家人が受ける立退き料

これらの内、該当事例が多いのは、③の保険の満期などによる受取です。保険会社は支払った保険金を税務署に報告しておりますので申告漏れがある場合、税務署から問合せにより気付かされるケースがよくあります。

そして、この一時所得の計算方法は以下のようになります。

一時所得の金額=総収入金額-収入を得るために支出した金額-特別控除額(最高50万円) 

そして、この一時所得の金額の1/2に相当する金額を給与所得など他の所得の金額と合計して総所得金額を求めた後、納める税額を計算します。

例えば、生命保険料としてトータルで200万円の保険料を払い込み、一時金として300万円の支払いを受けた場合は、

300万円-200万円-50万円=50万円となり、その1/2の金額である225万円が一時所得の課税対象金額となります。

次に、個人事業主の方や会社役員の方が加入されている小規模企業共済につきまして、65歳未満のときに解約した場合などはこの一時所得に該当いたします。そのため、思わぬ税金が発生しますのでご注意下さい。最後に、宝くじの当選金は一時所得に該当しそうですが、こちらは非課税と定められていますので税金は掛かりません。

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