事務所通信

減価償却⑦

今回は前回に引き続き資本的支出と修繕費についてご説明させていただきます。

前回では資本的支出もしくは修繕費のどちらに該当するのかの判断基準をご説明しましたが、実際にはどちらに該当するのかの判断がつきにくい場合がたびたびあります。その場合の判断基準として、下記にフローチャートに当てはめることにより資本的支出もしくは修繕費であるのか判定をします。

まず、判定基準の①から④の内容は今までのご説明で判断が可能かと思われます。⑤の「60万円未満」であること、また「取得価額の10%以下」であれば修繕費になります。ただ、この取得価額は減価償却後の簿価ではなく、取得価格である点は注意してください。また、⑥の「継続して7:3基準によっているか」というのは、資本的支出か修繕費かよくわからない場合に70%を資本的支出、残り30%を修繕費として処理をすることになります。ただ、こちらは継続適用が必要になるなど、処理が少し複雑になります。

このように、このフローチャートを用いて資本的支出と修繕費の判断を行うのですが、⑥番のように少し複雑な点もございますので、ご参考にして頂き、詳細につきましては当事務所までご確認頂ければと思います。

【資本的支出と修繕費の判断基準】
20万円未満か YES → 修繕費
 NO
②おおむね3年以内の周期か YES → 修繕費
 NO 

③明らかに資本的支出かYES → 資本的支出
 NO
④明らかに修繕費か YES → 修繕費
 NO
60万円未満又は前期末取得価額のおおむね10%以下か YES → 修繕費
 NO
⑥継続して73基準によっているか YES → 70%修繕費・30%資本的支出
 NO
資本的支出

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