今回は、簡単な商品の流れを見ていき、どれだけの売上がどれだけの「利益」に結びつくのかについて考えていきたいと思います。
まず、勘定科目を思い出してみてください。商品を仕入れたときは「仕入」、売ったときは「売上」という勘定科目でした。これは大丈夫ですね。
つぎに、商品の売り買いを帳簿に記録し、仕訳を行うことは、最終的に商品の売り買いで「どのくらいもうかったか」、ということ把握することになります。そこで、簡単な例を取り上げ、みていきます。
例えば、フリーマッケトに出展するとします。フリーマーケットに出展する商品は、以前に買っておいた、1,000円の本と500円の食器、それに、2,000円のTシャツとします。フリーマーケットで売ったところ2,000円のTシャツを2,500円で、また、1,000円の本を1,500円で売れたとし、500円の食器は売れ残ったとします。
ここで、この段階での仕訳を行ってみます。それが、①と②です。
まず、商品を仕入れたときの仕訳が①になります。売上は少しの利益を上乗せ(この場合、2つで1,000円)して売ったので②となります。
ここで、諸々の経費は考えず、単純に利益がどれだけ出たかを考えます。そのとき、売上から仕入を引いた「500円」とはなりません。
なぜかというと、残った商品(在庫、この場合は500円の食器)があるからです。そういう在庫になったものを「繰越商品」といいます。このときに必要となる仕訳が③なのです。③の仕訳は「仕入れたものが商品として残った」という意味の仕訳なのです。
ここで、もう一度利益を考えてみます。仕入は500円少なくなりますので、3,000円となり、売上4,000円との差額である1,000円が利益ということになるのです。
(借方)仕入 3,500 (貸方)現金 3,500 ①
(借方)現金 4,000 (貸方)売上 4,000 ②
(借方)繰越商品 500 (貸方)仕入 500 ③